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  • 執筆者の写真Ryosuke Misawa

阪急メンズ東京 1F MAIN BASEにて個展「UN.DEUX.」を開催します。

私が写真家時代のキャリアから一貫して制作の中で問うてきたのは、メディアそのものの逆説性、つまり”イメージを再構築”することです。そして、今年いくつもの展示機会を経て、制作における確固たるテーマそして選んだのは、「Scrap and build(=作り直し)」。それは、イメージというものが認識されて以来、国や時代を越え、続いてきたバトンのようなもの。各時代に生まれた人々に与えられ、試され、問われている使命でもあります。ルーティン化された線形とランダムなカッティングを掛け合わせたスタイルで、規則的でありながらもどこか違和感を感じる波線が特徴的な作品を作り出しています。そこには僕自身が幼少期に始めてPCに触れた際のエラー画面のピクセル/グリッチノイズへの印象的なトラウマ体験が投影されており、その時のデジタルの中に飲み込まれるかのような体験が、本作風の象徴的な線へとつながっています。そして、時を経てその体験を克服し、デジタルの力で過去の作品やイメージをマテリアル化し、特に古典的モチーフに現代技術の要素を結びつけたその作品は、シュルレアリスムに通じ、更にはそれを現代アートの文脈においてに更新するのです。そこには自身の革新的性格と、デジタルネイティブ世代としてのバックグラウンドを持つ自身の生きる時代性を反映した、スタイルの追求という創造性が重なりあっています。


(About work)

本展示では、自身の新作とアーカイブを過去最大の点数で展示する。特に新作「Mood」では、近代ヨーロッパの芸術家の作品データをメディウムに使用。デジタルマニュピレーションによるピクセルの軌道から描き出される波線は、重力と共に規則的に描かれ、ノイズの様にランダムにその軌道を変えていきます。歴史的絵画が、保存のためデータ化されたとき、デジタルの力で時を超え現在と接続し、新たな作品が誕生したのです。




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